ドイツから手紙が届いた。HPを見て商品に興味を持ってくれたそうだ。手紙にはいくつかの質問が書いてあり、コロナのワクチンが手に入り、落ち着いたら日本に行きたいとも書いてある。手紙の最後には、もう少し聞きたいことがあるからメールをくれないかと、メールアドレスが書いてあった。
書いてあることの半分ほどは理解できたが、メールの文章は書けない。翻訳サイトの力を借りつつ、メールの文章を作成した。手紙をくれたことへの感謝、興味を持ってくれたことへの感謝、欲しい商品の在庫がまだあること、日本で会えることを楽しみにしていることなどを書いた。英語のできるスタッフに読んでもらい、メールを送信した。
数時間後、返信が来た。地球の裏側の日本に、自分の書いた手紙が届いたことに感動していることが書かれていた。確かに、インターネットの時代に海外に手紙を出すということ。きちんと相手に届くということ。普通のことといえばそうかもしれないが、なんだか私も妙に感動してしまった。
その後、いくつかメールをやり取りするうちに、10月の終わりに日本に来る予定があることがわかった。手紙に書いてあるのは名前だけで、顔も年齢も知らないが、この人に会ってみたいと思った。
その頃にはコロナが 落ち着いて、世界の行き来が今より容易にできる世の中になっていればいいなと思う。